セラミック治療のリスクについて
歯科治療の革命的素材セラミック。その誕生は1774年のフランスで、入れ歯用の義歯として使用されたのが始まりという説があります。メリットが多いとされるセラミックにも、もちろんデメリットやリスクが存在します。しかし、これらのリスクには医師との相談を密にすることで回避できるものも。丁寧にカウンセリングや診察をしてくれるクリニック選びが重要と言えます。ここではセラミックのリスクについて調査いたしましたので、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療のリスクについて
美しい口元を演出するためには白い歯は不可欠。セラミックは理想の白い歯を手に入れる画期的な素材です。しかし、どのような治療や素材にも長所・短所はあり、大切なのはどのようなリスク・デメリットがあり、どう対応できるかを把握しておくこと。気にしておきたいポイントを4つご紹介します。
周囲の歯を傷つけてしまう
天然の歯より硬度が高いセラミックは、噛み合わせによって周囲の歯にダメージを与えることがあります。装着の際に違和感がないかチェックされるので、妥協せず医師に伝えることで他の歯を守れるでしょう。
歯を削る量が多くなる
硬いけれど過度の負荷に弱い特徴をもつセラミックは、装着時にある程度の厚みを持たせる必要があります。なので金属の詰め物と比較して歯を削る体積が多くなり、健康な部分を少なくしてしまうデメリットがあります。
治療に際し特殊な接着剤を使用し、分子レベルで歯に装着します。すき間ができにくく虫歯になりにくいメリットがありますが、もし虫歯になった場合はさらに深く削ることになります。場合によっては神経を取る必要があり。確率的には低いですが、リスクとしてカウントしておくべきでしょう。
欠けたセラミックを飲み込んでしまう
セラミックは外れにくい装着物ですが、硬いわりに割れやすい素材です。何かの衝撃で割れたセラミックの一部分を飲み込んでしまう可能性があります。ほかの装着物と同じく、通常ならしばらくすると便と一緒に排出されますが、飲み込んだ際にむせたり咳き込んだりした場合気管支に入ることも。詰め物に付着していた細菌によって誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があるので、体調不良を感じたらすぐに病院に行きましょう。
高価な素材なので気軽に変更できない
高価なセラミックは色味が合わないと不満を感じても、なかなか差し替えるのをためらってしまう素材。最終的な選択は患者が責任をもつ必要があるでしょう。今より白い歯を希望しても、周囲の歯とのバランスを考えてオフホワイトのセラミックを勧められる人もいます。やはり白い歯を希望する場合は、周囲の歯をホワイトニングでブライトアップするのをおすすめします。その後セラミックの色を選ぶことで、より理想に近い美しい歯を手に入れられます。
ただしホワイトニングは永続的なものではないので、定期的なメンテナンスが必要。薬剤によっては歯にダメージがあるので、セラミックの色選択は慎重に行うべき項目です。噛み合わせには細心の注意を払って加工しているので、使用感についてはほぼ問題ないでしょう。万が一の不具合も微調整で解消してくれます。
審美歯科でセラミック治療を考えている人へ
ワンポイントアドバイス
どの治療についても言えますが、医療行為にリスクはつきもの。そのリスクやデメリットを軽く考えると後々の不満につながるので、医師のカウンセリングやインターネットなどを通じた情報収集は大切です。セラミックがぶつかることで周囲の歯に影響が出たり、色味に不満が出たりするのは、医師との会話が不足しているからかもしれません。感じる違和感を逃すことなく伝えることで、医師に適切な修正をしてもらいましょう。高価な治療なので妥協せずに伝えるのをおすすめします。
セラミック治療でよくある質問
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Question01
もしセラミックが取れてしまったら?
セラミック自体は長く使える素材ですが、まれに接着剤が劣化して外れることがあります。その際に自分で入れ直すと歯の内側を傷つけてしまう可能性があるので、自分では装着せず早めに歯科医院に行ってください。虫歯や歯周病など治療が必要な箇所がないか確認の上、医師の手で再装着してもらうのをおすすめします。
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Question02
セラミックが欠けてしまったら?
クリニックによっては保証制度を設けて治療を提供しています。保証年数はセラミックの素材やクリニックごとに違うので、都度確認するのがおすすめです。無償や半額など安価で治療してくれるので、治療は保証制度のあるクリニックを候補にすると良いでしょう。