どのホワイトニングが効果があるのか
ホワイトニングにはオフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングがあります。方法によって効果が異なるため、自分に合った方法を選びましょう。それぞれの特徴をご紹介します。
とくに効果が期待できるのはデュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、歯科クリニックで行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングを合わせた方法です。
まず、ホワイトニングを行う前に歯科医師がクリーニングを行います。そのため、歯垢などが邪魔になって仕上がりがまだらになるリスクが低く、中等度から重度の歯周病の人にもおすすめです。歯科医師が直接ホワイトニングを行うため、患部を避けることができ、知覚過敏を悪化させにくいという特徴があります。知覚過敏がもともと強い場合には、薬剤の強さを弱くするなどの調整も可能です。最初にオフィスホワイトニングを行い、効果をその日のうちに実感できるため、翌日から行うホームホワイトニングのモチベーションも保ちやすいでしょう。
ホームホワイトニングを行う際に、トラブルとして歯茎から出血する場合があります。多くはマウスピースの使用方法を誤っていたり、マウスピース自体が合っていなかったりするのが原因です。デュアルホワイトニングでは歯科医師に相談することで、トラブルを解消したり、回避したりすることができます。
ホームホワイトニングの効果は長続きするのが特徴です。はじめにオフィスホワイトニングを行うことで初日から白い歯を体験することができ、ホームホワイトニングで効果を長続きさせることができます。シェードガイドという歯の白さを示す見本で、ホワイトニング後の歯の白さを実感しやすくなるのです。
効果を維持するためにできること
メンテナンス
ホワイトニング効果の持続期間は上にもまとめた通りで一定期間を過ぎると「色戻り」が起きてしまうので、アフターケアとして定期的にホワイトニングを行うことがホワイトニングの効果を維持するために適した方法です。
トリートメント
ホワイトニングが一度完了した時点で、歯をトリートメント剤によってコーディングすることで、歯の表面に汚れがついたり、着色したりするのを防ぎ、ホワイトニングの効果が持続します。また、トリートメントを行うことで、歯の表面にできた小さな傷を埋め、エナメル質を修復することで、知覚過敏を抑え、ホワイトニング後の食事制限を30分ほどに短くできるメリットもあります。
色素沈着を防ぐ
喫煙や飲食など、日常的に付着する色素には気をつけておきたいところ。こまめな対策で、色素沈着を防ぐことが大切です。
喫煙や口紅には要注意
歯のホワイトニング後に、特に気をつけておきたいのが喫煙です。タバコのヤニは、歯が汚れる大きな原因になります。放っておくと、歯肉の黒ずみにまで発展することもあるため注意しましょう。歯のホワイトニング治療直後にタバコを吸うことは、禁じている審美歯科がほとんど。思い切って禁煙をスタートするのが、歯のためだけでなく健康のためにもおすすめです。また、意外なところでは、口紅にも要注意。口紅には色素が含まれていますから、毎日のメイクで口紅を塗るときに気をつけておかないと、歯に色素が付着するリスクがあるのです。
乾燥を防いで自浄作用アップ
唾液には、口の中の汚れを洗い流す役割があります。そのため、唾液の分泌率が低下してしまうと、歯に汚れがつきやすくなってしまうのです。ドライマウスと呼ばれる口腔内乾燥症は、現代人に増えているお口の中のトラブル。口の中が乾くだけで虫歯や歯周病、カンジダ症など、さまざまな口腔内トラブルに見舞われる可能性が高くなります。また、歯の汚れが落ちにくくなるだけでなく、ホワイトニングを行う前にしなければならない治療が増えることもあるため、ドライマウスを防ぐことは大切です。
食事
歯の着色汚れが起きる原因のひとつが食事。飲食の内容に気をつけるだけでも、歯のホワイトニング後のアフターケアになります。避けるべきものや、食べてもよいものを覚えて、ホワイトニング効果を継続させましょう。
食べてはいけないもの
歯の着色汚れの原因になりやすいのは、色素が濃いものや酸性のもの。カレーやコーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、色の濃い野菜、チョコレート、ぶどうなどは極力避けておくべきです。また、キムチやケチャップ、焼き鳥や焼き肉のタレなどにも要注意。これらの料理を食べたいときには、塩味を選ぶのがおすすめです。意外なところでは黒ビール、しょうゆ味やみそ味のラーメンなども、歯の着色汚れになりやすい食べ物と言われています。炭酸飲料やかんきつ類なども酸性のため、避けたほうがよいでしょう。
食べてよいもの
歯の着色汚れを防ぐために食べないようにしておきたいものを除けば、ホワイトニング後の飲食はほぼ自由です。なるべく色の薄い食べ物を選択するようにして、飲み物も水を選ぶのがおすすめ。デザート類では、ヨーグルトやホイップクリームを多く使っているものにします。お酒は白ワインや焼酎、おつまみはチーズやミックスナッツなどを摂るようにしましょう。
こまめなブラッシング
あまりにも厳格な食事制限をするのは辛いものです。そこで、歯のホワイトニングのアフターケアに必須とも言えるのが、こまめなブラッシング。ホワイトニング効果のある成分が含まれている歯磨き粉だと、より効果が期待できます。歯の表面を磨いて汚れを落とすようなケア方法ですから、磨きすぎには要注意です。飲食物に含まれる色素は、時間がたてばたつほど歯に沈着していきます。そのため、食べたり飲んだりしたら、なるべく早いタイミングで色素を落とすことを心がけましょう。
定期的にクリーニングを
ホワイトニングの効果を持続させたいのであれば、審美歯科などで定期的なクリーニングを受けるのも有効です。日常的に行えるアフターケアでは、どうしても限界があるもの。自分の目には見えない歯の汚れも、プロであればチェックできます。2~3ヵ月、あるいは半年に1度程度でも、定期的なクリーニングを受けるようにしましょう。歯のホワイトニング効果の持続にも効果的なだけでなく、虫歯や歯周病などの予防にもつながります。
ホワイトニングを考えている人へ
ワンポイントアドバイス
オフィスホワイトニングでは、薬剤を塗った後にレーザーの光を当てて反応させることにより歯を白くさせていきます。ホワイトニングが誕生してから、レーザーや薬剤は数多く開発されてきました。より白くさせるものはもちろんのこと、過酸化物を含まず、知覚過敏が出ないものもあります。もともと知覚過敏があって心配な方は、過酸化物を含まない薬剤やレーザーを扱っている歯医者さんを選ぶと良いでしょう。しかし、漂白効果が弱く、複数回施術を受けなければならないというデメリットもあります。
ホワイトニングでよくある質問
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Question01
効果をアップさせる方法とは?
オフィスホワイトニングで効果を高めるためには、あらかじめ歯石除去などのクリーニングを行ってもらうようにしましょう。薬液が歯石や歯垢などに邪魔されてしまうと、白さがまだらになるなどの心配があります。過酸化物の濃度が高い薬剤ほど効果は高くなりますが、知覚過敏による痛みが出やすくなるというデメリットも。自分の知覚過敏に対する普段の感覚を医師に伝えたうえで、薬剤を選択していくことをおすすめします。
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Question02
効果を弱めてしまうNG行動って?
オフィスホワイトニング終了後48時間は、口の中で歯を白くする反応が起きています。その間に色素沈着しやすい食べ物を取ってしまうと、期待通りの歯の白さを得ることは難しいでしょう。注意したい食べ物は、赤ワインやコーヒー、紅茶、イチゴ、ブルーベリーなど。ポリフェノールやアントシアニンを含むものは避けてください。反対に米や白ワイン、牛乳などは白くしやすいともされています。また、色の濃いものを口にしてしまったら、なるべく早く歯を磨くようにしましょう。
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Question03
ホワイトニングの効果は年齢に関係がある?
ホワイトニングは、歯の持っている本来の白さを取り戻すための行為です。そのため、本来の白さ以上に白くすることはできません。年を重ねるごとに、歯の表面にあるエナメル質は徐々に薄くなります。その結果、エナメル質の下にある象牙質が透けて見えてくるのです。年を重ねると歯自体が黄褐色に見えるものですが、それは象牙質自体の本来の色であり、それ以上は歯を白くすることはできません。そのため、一般的に年を重ねるとホワイトニングの効果は弱くなります。
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Question04
効果が出ないこともある?
差し歯やかぶせものをしてある歯は、白くすることができません。虫歯の治療により神経を取ってしまった歯も、一般的に効果が出づらいとされています。一部の抗菌薬を内服したことにより発生した黒い歯も、効果が出づらいものです。気になる歯があったら、ホワイトニングを行う前に、歯科医師に相談するようにしましょう。